美しさの追求は、時代の古今に関わらず存在する。最近では、男性もエステに通い、お化粧する時代になった。賛否はあるにせよ、流行りの自己肯定感の醸成には大切な要素となっている。そんな美の最高峰が出土したのが、平成4年の夏。国宝に指定されている土偶(どぐう)は、全国で4件。その一つ「縄文の女神」が出土した山形県舟形町西ノ前遺跡。縄文時代の土偶造形の一つの到達点を示す優品として代表的な土偶であり、学術的価値が極めて高いとされている。
まさに、出土したのがこのお宅の近くである。約4500年前の女神のふるさとだ。鮎で有名な小国川から直線距離で200m。役場やコンビニ、飲食店も1㎞圏内の立地。中学校は、徒歩数分。幹線道路から少し坂を上ると、こじんまりとしたお宅が出迎えてくれた。傾斜地に立つため、道路面の基礎部分にシャッターを配置した空間がある。裏には、畑があり、近所の方が借りて野菜を栽培していた。最上地方には珍しく、小さなお宅。お手頃物件である。
さて、舟形町は、住宅政策に余念がない。若者移住の補助金もあり、最近ではお隣の新庄市に新設された東北農林専門職大学の寮も公的に運営するなど地域をあげて支援してくれている。河川敷を利用したイベントも多い。さらに、車で数分の距離の若鮎温泉は、日帰り温泉として絶大な人気を博している。県民ゴルフ場もある。
高い精神文化が4500年以上も紡がれてきたこの地で、暮らしてみる。鮎を食し、温泉に入り、穏やかな日々を過ごすと、女神のような美しさを手に入れられるかもしれない。あくまでも筆者個人のイメージであり、美しさを保証するものではありません。