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  • 【津谷】「やっちゃおうぜ」

    【津谷】「やっちゃおうぜ」

    国で地方再生が叫ばれ10年以上がすぎた。何事にも奥手な最上地域の自治体は、あまり実績を積んでいない。良し悪しは別として、再生の難しさは一級品だ。インバウンドなんか、ほとんど関係ない。そんな最上地域でも、各市町村の中心部はそれなりに人の暮らしも店もある。

    戸沢村津谷地区。近所には、コンビニやスーパー、郵便局がある。少し歩くと、JR奥羽東線津谷駅もある。喧噪に満ちていそうだが、その家は、本通りから少し入った行き止まりの道路わきにある。家の前は、草が生い茂り、畑だった面影が少し残る程度。クサギカメムシが玄関でお出迎え。

    その平屋は、4つの部屋が縦に連なり、簡単な構造だ。大きくない。あれっ?自分でできそうじゃない?そうDIYだ。インスタで少しずつ発信するのも悪くない。でも、素人では難しいかなって思ってみたり。あっ!スゴ腕大工さんがいるじゃないか。アドバイス体制も安価で整ってる。材料費は、戸沢村の住宅リフォーム支援を活用する。そんなことを一瞬で考えさせてくれる平屋である。

    DIYのその後は、、、足元から。そう、畑の再生だ。天皇陛下がおかわりをしたサクランボを生産していた土壌のプロがアドバイスする予定だ。

  • 【角川】「原風景と暮らす」

    【角川】「原風景と暮らす」

    解剖学者の養老孟司は、首都圏の一極集中を憂いていた。南海トラフや首都直下型地震でも起きないと皆さん気づかないでしょ、と言う。確かに、南海トラフ地震の発生確率が格段に上がっている。そんな養老先生は、いろんな壁の存在を提起されている。2003年作『バカの壁』を筆頭に、『死の壁』(2004年)、『自分の壁』(2014年)、『ヒトの壁』(2021年)、『人生の壁』(2024年)など。根底には、その社会の生きづらさが垣間見える。なので、箱根の別荘で昆虫標本づくりをして自己実現されている。私も先生と何度か最上地域の昆虫採集に同行させていただき、田舎のすばらしさを教示されたことがあった。

    先生の本を読んでいると移住の問合せがあった。最上地域で一番の人気エリアはどこ?との質問。村で暮らしたいという要望。地域の方々とゆったり触れ合いたいという田舎暮らしイメージ。ザ、田舎暮らしを叶えてくれるのが戸沢村角川エリア。地域づくり活動は歴史も深く、面倒見の良い方も多いエリアなので地域に溶け込めやすい。

    春の萌黄色に染まる山々、夏のホタルの淡い光、秋の燃える紅葉、そして雪景色、どれを取っても日本の原風景しかない角川に風情のある家がある。木造二階建て、山水を庭にひいて利用もしている。日本昔ばなしの世界に入り込んでしまったかのような暮らしがそこにある。二階も広く、昔の旅籠のような雰囲気だ。二階から外を眺めるだけで幸せになれますよ、と主は言う。

    最近では、狩猟を目的に移住を考えている方がいる。ここは、そんな方にオススメだ。お宅に伺うと、近くの田んぼで寛ぐニホンザルが意を介さず落穂を食べていた。

    地域に溶け込む壁も、自然との壁もないエリア。戸沢村角川だ。

  • 職住一体の暮らし

    職住一体の暮らし

    ♪わた~しゃ~真室川の梅の花 コーオリャ♪の民謡「真室川音頭」。一度は聴いたことがあるのではないだろうか。女性が梅の花で、そこに訪れるウグイスを男性にみたてた13番まである艶歌(つやうた)だ。1番では、♪つぼみのうちから通ってくる♪なんて、現代ではコンプラ違反だ。そのあとの掛け声は、♪ハァドントコイドントコイ♪ まいった。

    そんな真室川町で面白物件登場!JR奥羽本線「真室川駅」から徒歩3分のお宅。ドラッグストアやスーパー、役所も近くて便利な街中物件。本宅は、部屋数が多い最上地域的住宅だ。雰囲気は、ザ、昭和。そして、特徴は、なんと言っても本宅のお隣にカラオケスナックがある。現在は、賃貸しているが、ご希望ならば、カラオケスナックのオーナーになることも夢でなない。

    もちろん、カフェや飲食店経営も可。夜のカラオケスナックの実績があるので、ご近所の騒音問題などもクリアしている。ご自身で演奏しても、大人の部活と称してバンドを組んでも、ご家族でお子様とバンドを組んでも、なんでもありだ。 ♪ハァドントコイドントコイ♪

  • 温泉街で新しいこと始めよう

    温泉街で新しいこと始めよう

    最上町赤倉温泉エリアは、国民体育祭スキー競技会場にもなったスキー場の麓にある。ここで見つけたのが、店舗兼住宅として使われていたお宅。主は、現在別邸に住み、日帰り温泉の支配人をしている。元カメラマンのダンディーだ。地域づくりにも貢献しており、赤倉温泉エリアを元気にしたいという思いが強い。近くには、カフェを始めた移住者で移住コーディネーターもしている素敵な女性が活躍していたり、面白い方々が暮らしている。

    伝説によれば、慈覚大師円仁(794年―864年)が山寺立石寺を開山した3年後の奥羽地方巡の折に今の赤倉温泉にあたる地域を訪れた。その際、地元の村人が小国川の水で傷を負った馬を癒している姿を見た円仁が、手にした「錫杖(しゃくじょう)」で川底を突くと石の間から薬湯が湧き出たと言われている。

    さて、このお宅、店舗跡の活用が楽しそうだ。ガレージにして愛車を眺めたり、もちろん店舗としても使える。名物料理を考案して、開業してもいい。スキー好きの集いの場にしても楽しそうだ。DIYもやり放題で、町のリフォーム支援なども活用したい。

    一人がスキーのストックで雪面を突いても何も出ないかもしれないが、多くの方で突いてみると、面白い元気が湧いてくるかも知れない。

  • 離れがある暮らし

    離れがある暮らし

    この家の前で車を降りると、道向かいの林から朝日がこちらを差していた。4~5世紀の中国、魏晋南北朝時代の隠逸詩人、陶淵明(とうえんめい)の世界観を思い出さずにはいられない。朝廷からの招聘もこばみ、隠棲生活を送りながら田園で詩をつくり、第二の人生を謳歌している。「尋陽(じんよう)の三隠」と称された一人で、いわゆる晴耕雨読の生活を主題とする一連の作品は、同時代および後世の人々から理想の隠逸生活の体現として高い評価を得た。

    まさに、この家は、第二の人生を謳歌するために用意されたと言える。新庄盆地を形作る山々に囲まれ、眼前は開けた田園。二階建ての離れは、詩や散文、そんな創作意欲を黙らせてはくれない存在だ。

    本宅に足を踏み入れると、落ち着いた和の雰囲気が出迎えてくれる。玄関廊下が広い。リフォームの構想が頭にちらつきつつ、宅内を巡った。なんと、和室が1・2階合わせて7部屋もある。大リビングにしてもよいだろう。雪国の薪ストーブ生活も楽しめそうだ。

    気になる雪対策は、いまでは法的に難しい高床住宅なので安心材料。安心といえば、隣家のおじさんも気さくで親しみやすい方であった。少し世話焼きぐらいの地域の方がいらっしゃるほうが田舎暮らしには合っている。さて、「新庄の三隠」になるのは、いずこの方か。楽しみだ。